恵林寺をあとにし、笛吹川沿いの道を南下するように歩きます。この地区ではカキの栽培が盛んです。渋柿を天日に干して甘くしたころ(枯露)柿は武田信玄が奨励したといわれ今でも盛んに栽培されています。しばらくはカキやカリンの木がたくさんあるのどかな田園を歩きます。
途中常泉寺に立ち寄りましょう。ここは聖徳太子が富士山を訪れた際に立ち寄ったという伝説がある小さなお寺。聖徳太子の「腰掛石」や「太子橋」などの伝説の石があります。
さらにのどかな田園の道を歩きます。遠くの山々も所々紅葉しているのがわかります。付近の農家はどの家でもカキを干していて、その様子は塩山市の風物詩といってよいでしょう。カキを干した農家を目当てにやってくるカメラマンも大勢いるようです。
白髭神社でトイレ休憩をしてひたすら歩きます。郵便局の角を右に曲がり、清水寺付近を左折します。まだまだカキを干した農家が続きます。道ばたでカキを売っているところもあれば、熟れすぎたカキを道ゆく人に無償で分けているる農家もあります。こうした地元の人とのなにげない交流が旅情を感じさせてくれます。
だんだんと向嶽寺に近づき、塩ノ山も少しずつ近くに見えてきます。旅の締めくくりは今日も温泉です。塩山駅の北西に塩山温泉郷があります。開湯600年と伝えられる塩ノ山を源泉とする温泉で、現在8軒の旅館が営業しています。お気に入りの宿で汗を流して帰りましょう。ここから塩山駅まではあとひといきです。
トイレ ・甘草屋敷、向嶽寺、恵林寺、白髭神社 料金 ・旧高野家住宅甘草屋敷大人300円 ・恵林寺本堂拝観料大人300円、信玄公宝物館一般500円 所要時間 ・約2時間30分 リンク ・甲州市観光スポット>> ・えんざん観光協会>> ・JR東日本八王子支社>> ひとこと まったくといっていいほど上りも下りもない平坦なコースでほとんど問題ないでしょう。甘草園ではボランティアの皆さんが熱心に説明をしてくれ、その暖かさに触れることができました。 「ころ柿」というものは今回初めて知りました。日本の地方のどこにでもあるようなのどかな田園が、どれだけ美しいかということを改めて知らされた思いがします。 塩山温泉郷の温泉旅館は8軒ともすべてほぼ同じ地区に固まっているので、ひととおり回って気に入ったところに入ればいいでしょう。ちなみに私は「ゆばた」に入りましたが、特別な理由はありません。お好きなところへどうぞ。なお、どの宿もタオルは要持参です。 東京、横浜方面から塩山に行くには休日に運行される快速列車を利用するとよいでしょう。普通料金で乗ることができます。また、私は臨時特急「はまかいじ」を利用しましたが、横浜からは乗らず、少し早起きして八王子からはまかいじに乗り特急料金を節約しました。 今回のウォーキングで山梨が大変気に入りました。紅葉の時期だけでなくまたいつかどこかに訪れたいと思います。 訪問日 ・2002年11月中旬 関連するページ ・塩山の古刹ところ柿>> ・慈雲寺と塩山桃源郷>>