火打石岳を過ぎると、眺望も植生もがらりと変わります。振り返ってももう金時山は見えません。その代わり、前方に明神ヶ岳へと続くなだらかな稜線が見えています。山腹は一部ガレ場のようになっているところもあり、巨大な電波反射板も見えています。
コースはススキに覆われ、足元にはあちらこちらにリンドウがかれんな花を咲かせています。

火打石岳案内板を過ぎるとしばらくは緩やかですが、「明神ヶ岳25分」を過ぎると傾斜がきつくなります。一気に登れないので休みながら足を進めます。
やっと急坂を過ぎると、足柄平野や丹沢方面が見渡せるガレ場に出ました。写真の石に腰を掛けてしばらく休みます。決して転落しないように気をつけましょう。

すぐ近くにあるように感じられる明神ヶ岳の山頂ですが、なかなか到着しません。電波反射板の脇を歩いてさらに歩きます。

電波反射板から疎林と笹の林を通り抜けると、明神ヶ岳の山頂に到着です。山頂は大勢のハイカーで大にぎわい。金時山方面への眺望も開けていていますが、富士山は雲の向こうに隠れてしまいました。
昼食後はしばらく昼寝でもしようかと思っていましたが、あまりに寒くて耐えられません。速やかに支度をして下山開始です。

下り始めはしばらく緩やかで道了尊分岐や矢佐芝方面へのハイキングコースの分岐があります。前方には明星ヶ岳方面に続く登山道がくっきりと見えています。

「鞍部」とよばれる地点は直進すれば明星ヶ岳、右折は宮城野方面への分岐点となっています。今日は右に曲がって宮城野方面へ下山します。

コース脇の紅葉を楽しみながらひたすら下ります。林道を横切ると別荘地の中の道となり、やがて舗装路に出ます。

舗装路に出ればあとは案内板にしたがって宮城野バス停を目指します。箱根は行楽シーズンとあってバスもほぼ満員。私より後ろでバスを待っていた人は、残念ながら乗車できませんでした。