JR目黒駅西口から権之助を下り山手通りを渡るとすぐ左手に大鳥神社があります。区内最古の神社で11月には酉の市がたち、「目黒のお酉」様として親しまれています。
目黒通りをさらに進むと左手に(財)目黒寄生虫館が見えてきます。サナダムシをはじめ、さまざまな寄生虫の標本や寄生虫についてのお勉強ができる、いたってまじめな施設です。最近は隠れたデートスポットとしても密かな人気を集めているとか。寄生虫館のシンボルフタゴムシなどを題材とした寄生虫グッズも見逃せません。 電話:03-3716-1264
目黒寄生虫館から住宅街に入り、不動公園を経由して三折坂(みおりざか)をおりると目黒不動です。808年慈覚大師がこの地で不動明王を刻んだのが起源とか。境内には大師にちなむ独鈷の滝や観音堂などがあります。
江戸時代に庶民の信仰を集めた寺で、現代でもお参りする人が耐えません。参道の両側と境内には多くの出店があり、大変なにぎわいをみせています。目黒不動の近くには五百羅漢寺や蛸薬師(成就院)といった見どころもあります。
目黒不動裏手にある青木昆陽の墓に立ち寄ります。青木昆陽は江戸時代の儒学者でサツマイモの栽培を奨励したことで有名。この墓は国の指定文化財にもなっています。
青木昆陽の墓から狭い階段を降り、山手通りに突き当たった角にあるかづ屋。インターネットや雑誌で紹介されている人気のラーメン店です。魚系のだしであっさり仕上げ、具もシンプル。食べ終わったあとに不思議ともう一度食べたくなるような味です(六本木店もあります>>)。
山手通りの歩道橋を超えて太鼓橋を渡ります。向こうに先ほど渡った目黒新橋が見えます。橋を渡りきると右手にはホテル、レストラン、美術館などの施設を持つ目黒雅叙園。この前を道なりに進み急な坂を上ります。
この坂道は行人坂といい、寛永の時代、多くの行人が集まり修行をしていたことから名付けられました。坂の中程にある大圓寺(だいえんじ)は、江戸の三大大火のひとつ、行人坂の大火の火元となったところ。火事の犠牲者を供養するために作られた五百羅漢像や国の重要文化財である釈迦如来像、太鼓橋にかつて使われていた石材などがあります。
行人坂を登り切り、目黒駅を超え首都高速が見えたらその手前を右折します。住宅街を通り抜けた突き当たりにタイ大使館があります。瀟洒(しょうしゃ)で素敵な洋館であり、外から見るだけで十分な価値があります。
首都高速をくぐりそのまま進むと池田山公園に着きます。落ち着いた雰囲気の回遊式庭園で、園内には滝や保存林、池などがあります。
池田山公園近くの住宅街には常光寺、戒法寺、降崇院などの寺社が集まっています。時間があればひとつひとつ訪問しましょう。目黒駅に続く大通りに出ると、目の前に東京都庭園美術館。その向こうには国立自然教育園があります。そろそろ夕闇が迫ってきたので立ち寄らずに帰ることにしました。
訪問日 ・2002年8月下旬