東急大井町線久品仏(くほんぶつ)駅はとても短い駅。下り電車は前1両、上り電車は後ろ1両のドアが開きません。駅を降りてすぐ久品仏浄真寺の参道があります。ケヤキやマツの木立に囲まれ、落ち着いた雰囲気の参道を歩きます。
久品仏、正式には九品山唯在念仏浄真寺(くほんざんゆいざいねんぶつじょうしんじ)。江戸時代初期の高僧、珂碩(かせき)上人の創建で、参道から境内に入り左に折れると立派な仁王門があります。
境内には写真本堂のほか上・中・下品堂(ほんどう)があり、それぞれ三体の阿弥陀如来像を安置していることから九品仏(くほんぶつ)の名で親しまれています。また、東京都の天然記念物に指定された大イチョウや世田谷区の花であるサギソウの自生地などがあります。
久品仏の参道を戻り左に曲がって直進、東急大井町線の線路沿いに歩くと自由が丘駅方面となります。駅手前の踏切を左に曲がり二つ目の角を右に曲がった狭い通りがしらかば通りです。アクセサリーや洋服の店が並び身動きもままならぬほど。駅前ロータリーに出たら山本屋海苔店の角を左折します。
人混みを逃れて入ったその路地にはなぜか、鳥居が。そしてその横に小さな稲荷神社があります。突き当たりを左折し、すぐ右折してカトレア通りを歩きます。
この通りも買い物の人でいっぱい。でも少し道幅が広いのが救いでしょうか。だんだんと緩やかな上り坂となってきたところで左手にラ・ヴィータが見えてきます。水の都ベネチアを再現した、おしゃれなブティックや陶磁器店があるところ。しばし異国情緒を味わってみては?
ラ・ヴィータの先を右折し坂を下り自由通りをさらに右折、その先を右折して路地の坂を登ると左手に熊野神社があります。小さな神社ですが境内ではフリーマーケットが開かれ立錐の余地もないほど。神社を出ると映画館のある自由が丘ミュー前です。
路地を進み左に曲がると正面にひかり街があります。ガード下に沿って駅まで商店街があります。おしゃれな印象の自由が丘ですが下町の雰囲気を感じるにはいいところ。このまま駅前を進み大井町線の線路を渡るとすぐがマリ・クレール通り。その先の角を左に曲がります。
通りの両側におしゃれなカフェや洋服店などが並び若者たちであふれ返っています。彼らを見ながら、自分にもこんな青春があったのかなかったのか、そんなことを考えながら駅に向かいます。