JR新橋駅から汐留地区へは歩いてもほんの数分。お台場方面への足である東京臨海新交通ゆりかもめの汐留駅もありますが、地下道を歩いていけばすぐに到着です。

間もなく右手に見えるビルは日テレタワー。NHKやフジテレビのように見学はできませんが日テレプラザをぶらぶらすればテレビ局の雰囲気がなんとなく味わえます。付近にある柱には、この付近にかつて新橋駅があったことを示す案内板があります。

日テレタワーにある汐留ラーメンは、日本テレビ開局50年を記念して企画され開店したラーメン店。人気の特製汐留ラーメンは限定食のため早めに売切れてしまいます。また、店主の水切りパフォーマンスは必見です。

日テレプラザをあとにして、浜離宮恩賜庭園を目指します。電通四季劇場や電通本社のあるカレッタ汐留を経由して、ビルの外に出ます。左に進んで横断歩道を渡り、さらに歩道橋に上ると浜離宮恩賜庭園の大手門橋がよく見えます。

大手門をくぐって管理所で入場料を払い中に入ります。左手前方にはまるで地を這うかのように枝を広げたひときわ大きなマツがあります。六代将軍徳川家宣が、この庭園を大改修した際その偉業を称えて植えられたといわれ、三百年の松とよばれています。

三百年の松を見学したら、延遼館跡（えんりょうかんあと）方面に進みます。左手にある銅像は可美真手命（うましまてのみこと）といわれ、神武天皇の東方遠征に手柄をたてたといわれる軍神の銅像です。

松延遼館跡付近から左に進むと間もなく前方に広大な池が広がります。売店でひと休みしたあとお伝い橋を渡っていくと、池の中ほどに中島の御茶屋があります。

中島からさらに先の橋からは、中島の御茶屋越しに、庭園の森と遠く高層ビル群が見渡せます。

この池は潮入の池といわれ、写真の水門から海水を引き入れ、潮の干満によって池の趣を変える様式となっています。この先の新樋の口山（しんひのやまぐち）付近からは、東京湾とレインボーブリッジが見渡せます。

このあと、かつて将軍が船に乗り降りする場であった将軍お上がり場、浅草や両国、葛西臨海公園方面へいくための水上バス発着所を経由して、梅林付近から左手の林の中に入っていきます。林の中を歩いている間、左手には盛り上がった土手があります。この土手の向こう側は庚申堂鴨場（こうしんどうかもば）といわれ、かつてカモを狩猟するための狩場となっていました。

先ほどの売店付近に出たら、もう一度左に進み、小さな塚に上ります。浜離宮恩賜庭園内には大小さまざまな木々が植えられていますが、この塚の頂上からは写真のタブノキなどの木々や庭園の様子が見渡せます。

目指すは神谷町駅から虎ノ門方面に歩いて5分ほどのところにあるそばの店、巴町砂場。東京で最も歴史のあるそばの店で、あとから知ったことですが、今ではどこのそば屋さんでも食べられるとろろそばを最初に考案したのはこの店なのだそうです。最高級国産そば粉を使用した「特せいろ」は売り切れのため、いったいどんなそばだろうという思いから「みのりそば」をいただきました。

そばを食べたら神谷町駅の近くまで戻ります。駅の近くのビルの1階の一角にあるブラッセルズは、ベルギービール専門のお店。ベルギービールは約800種あるといわれ、アルコール度数が高いものが多くあります。店内は薄暗くカウンターのほか立ち飲みのテーブルなどが少しあるだけの小さなお店です。しかし店内はお客さんの熱気に包まれていました。ビール１杯1,000円前後と少々高めですが、一度味わってみてはいかがでしょうか。
帰りはすぐ近くにある地下鉄神谷町駅から横浜方面に帰りました。