日本の建築史に大きな足跡を残したJ.H.モーガン。藤沢市大鋸にある旧モーガン邸が一般公開されると聞き、参加することにしました。藤沢市役所から主催者の用意したバスに乗り、10分ほどで到着です。
現在財団法人日本ナショナルトラストや「旧モーガン邸を守る会」による保存等の活動が行われています。残念ながら保存状態はあまりよくないようですが、貴重な文化遺産として後世に残されるよう願ってやみません。見学を終えたらバスを利用せずに、藤沢駅まで旧東海道藤沢宿めぐりをすることにしました。 ※旧モーガン邸は、通常は一般公開していません。 ※2007年5月12日、旧モーガン邸は残念ながら全焼してしまいました。
旧モーガン邸から住宅街を通り抜け、県道戸塚茅ヶ崎線に出ます。旧モーガン邸の最寄のバス停となる緑ヶ丘バス停近くで旧東海道松並木と書かれた石碑を見つけました。
そのまま県道を藤沢駅方面に歩いていきます。だんだんと道が下り坂となり、右にカーブしていきます。この付近は遊行寺坂と呼ばれているところ。もうしばらく進んでいくと、右手に遊行寺が見えてきます。
遊行寺は時宗の総本山であり、正式には藤沢山清浄光寺(とうたくさんしょうじょうこうじ)といいます。境内には大イチョウや境内で最も古い建物である中雀門(ちゅうじゃくもん)、敵味方区別のない戦没者の供養塔である藤沢敵御方供養塔(ふじさわてきみかたくようとう)、小栗判官と照手姫の墓などの史跡があります。
遊行寺を見学したら、正面から外に出ます。右手には真浄院、左手には赤門で知られる真徳院があります。
石段が48段あることから「いろは坂」とよばれる参道の坂道を下っていくと、遊行寺の総門の冠木門があります。全体が黒塗りで通称黒門とよばれ、日本三大黒門のひとつといわれています。
黒門を出たら右折して旧道の雰囲気を残す道を進みます。境川にかかる橋を渡り、さらにそのまま進みます。この付近の右手の住宅街は、かつて藤沢の御殿があったところといわれています。
さらにそのまま進むと、右手に妙善寺がありました。突き当たりの太い道を右に曲がり、藤沢市民病院前を歩いてきます。
市民病院と白旗保育園の前を通過すると、御殿辺公園という小さな公園があります。この名前も、かつてこの付近に御殿があったことの名残です。
その先にある白旗神社は、その昔平氏との合戦に数々の武勇伝を残し、悲劇のヒーローとして知られる源義経を祭っています。階段横には義経公鎮霊碑があります。
白旗神社から国道467号を南下し、白旗交差点を左折します。信用金庫とマンションの間の細い道を入ると、伝義経首洗井戸があります。奥州で討たれた義経の首は、鎌倉での首実検ののち片瀬の浜に捨てられました。境川をさかのぼりこの付近に流れ着いてこの井戸で洗い清められたといわれています。