JR御殿場線松田駅のホームに降り立つと意外にホームが長く大きな駅であることに驚かされます。駅を出て左の商店街を歩き、左折して踏切を渡って歩いていきます。
酒匂川に架かる十文字橋を渡ります。川にはアユ釣りを楽しむ人たちが大勢いて、橋の上の歩道にはアユの絵が描いてありますが、少々年を取ったアユのようです。 橋を渡りきると左手にはかつて渡し舟の目印となったケヤキの木がありますが、伐採されて小ぶりになっていました。
十文字橋を渡って右に曲がり自動車学校沿いに歩き、その先の信号を左折します。神奈川県の足柄上合同庁舎前を通過して右手に入ると、あじさいの里に到着です。 たんぼの間の農道の両脇に色とりどりのアジサイがたわわに咲いています。一風変わった白いアジサイは、アナベルとよばれる品種です。
武永田水辺公園は水路や水路にかかる擬木橋が整備されていて、写真などでよくお目にかかるところ。陶器でできた塔は「酒匂川水神まつり」のモニュメント、「水神の塔」で、町が寄贈を受けてここに設置したものです。
しばらく歩くと水路左手のあじさい公園に到着します。ここは公園全体が昔の農家の屋敷の様に整備されていて、舞台棟やあずまや、水車などの設備があります。
あじさいの里を出ると、左に進めばハナアオイ農道ですが、ここは「あしがり郷瀬戸屋敷」の案内に従い北に進みます。 たんぼの間の細い道を歩いていきますが、農業用用水路にはきれいな水があふれています。私はこんな水辺の風景が大好きです。
やがて、今年(2005年)5月に整備され一般開放されたばかりのあしがり郷瀬戸屋敷に到着します。瀬戸屋敷は、古くからこの地域(旧金井島村)の名主を代々務めてきた瀬戸家のお屋敷です。
約1,800坪の屋敷内には、土蔵、薬医門(やくいもん)、井戸小屋、稲荷(いなり)等の建築物が配置されています。屋敷の裏にはハナショウブが咲く池があり、訪問する人たちのいこいの場となっています。また、土蔵内では古民家の写真展や瀬戸屋敷の整備の様子を撮影したビデオの上映会が開催されていました。
瀬戸屋敷を出たら右(北)に進みます。道路右手にある香徳院は、別名あじさい観音ともよばれるお寺。参道にはアジサイがいっぱに咲いています。また、境内の墓地には、二宮尊徳の弟子で、医師であり寺子屋の先生だった下山玄仲(げんちゅう)の筆子塚(生徒が先生の徳を慕って建てた墓)があるとのことでしたが、門が工事中だったため、境内には入りませんでした。
ここからさらに北に進み、煙突の向こうの交差点を左折し、その先を右折し、山アジサイ小苑におじゃまします。ここは造園業を営む個人のお宅で、庭には色とりどりのヤマアジサイが植えられています。私たちがよく知っているアジサイよりも小ぶりでかれんな花に、見る人の心も癒されます。