午前9時35分に新松田駅前を出る富士急湘南バスに乗り、玄倉バス停(くろくらばすてい)に着いたのは午前10時を少し回ったところでした。バスの本数が少ないため、時刻表で帰りのバスの時刻を確認しておきます。今日も快晴、美しい紅葉への期待にはやる胸を押さえながら歩き始めます。
道路左側には丹沢湖が見えています。後方に目をやれば山と山の間の隙間から富士山が顔をのぞかせていました。
道路左にはガードレール越しに玄倉川が見え、右側には崖が迫っています。この道をずっと歩いていくことになります。砂利採取業者の作業所を過ぎ、どんどん歩いていきます。
間もなく道が二俣に別れます(小川谷出合い)。行き先を示す案内板はなぜか10メートルほど手前にありました。ここは右に進んでいきます。道は緩やかに右にカーブし、少し傾斜も出てきます。
間もなく林道入口の車止めゲートがあります。この手前の駐車場に車を止めて散策や写真撮影を楽しむ人も大勢いるようです。一般車はここで行き止まりですが、もちろん歩行者は歩いていくことができます。左前方には、青空の下紅葉した山が美しく見えています。
このコースには八つのトンネルがあります。一番最初のトンネルは境隧道。距離はそれほど長くなくすぐに出口です。このトンネルを出たところから道路が砂利道になったような記憶があります。
しばらく歩くと前方の崖に何本もの柱が見えてきます。この先にある青崩洞門の出口に当たるところです。このトンネル内に照明はなく、途中でカーブしているため出口も見えません。久しぶりに使ったヘッドランプは電池不足で光量が足りず、携帯電話のライトもつけましたが本当に心細くなる程の暗闇でした。
青崩洞門を出た左手には、玄倉川の深い渓谷が見えていました。その先のトンネルを出ると、川は急に幅が狭く、すぐ近くに見えていました。
そのすぐ先には神奈川県企業庁の玄倉ダムがあります。ダム湖にはエメラルドグリーンの美しい水が広がっています。
ダム湖の上から再び川幅が広がってきます。向こう側には玄倉第2発電所が見えています。上流にある熊木ダムの水を導水路で運び、ここで発電しています。
八つあるトンネルには素掘りのものもあります。天井からはあちこちで水が垂れてきますので、帽子をかぶったほうがいいでしょう。
さて、林道をどんどん歩いていきます。上流に進むにつれて、いかにも渓谷らしい景観を楽しむことができます。また、渓谷のあちこちで美しい紅葉を観ることができました。