大雄山線和田河原駅を出て右に進み商店街を歩きます。県道小田原山北線を越え、狩川に架かる神崎橋を渡ると、右手にはお椀を伏せたような矢倉岳の姿がよく見えています。
そのまま直進していくと富士フィルム足柄工場の東門前に出るので、ここを左折します。工場の外壁に沿って道なりに歩いていき、花川橋という小さな橋を渡り、さらに直進すると、錦鯉遊園があります。工場の排水を浄化した水を利用した施設で、たくさんのニシキゴイが飼育されています。
錦鯉園地を出たらしばらくもとの道を歩きすぐに左折します。この道を道なりに歩いていくとやがて正面に極楽寺が現れます。
極楽寺を見学したら、脇の道を出て狩野公民館の前の道を歩きます。間もなく目の前に見える大きな池は、清左衛門地獄と呼ばれる湧水池。「昔、清左衛門という人が水源を探して馬もろとも地中に深く落ち込んだ。そこから水が湧きだした」という伝説のある湧水池で、美しい水がこんこんと湧き上がっています。すぐ隣には厳島神社と滝があり、涼しげな雰囲気となっています
清左衛門地獄でひと休みしたらすぐ前の道を歩き、緩やかな坂を登って突き当たりの丁字路を左折します。空を見上げると飛行機雲が次から次へと現れます。この付近の空はちょうど航空機の通り道となっているのでしょうか。さらに道なりに進み、アジサイの咲く民家の間の道を歩いていきます。
大雄川に架かる吾妻橋を渡ると広い道に出ます。ここを左に曲がりしばらく歩くと大雄山最乗寺の仁王門があります。石段の両側にアジサイの花が咲き、カメラの撮影ポイントとしても人気の場所です。
道路を横断しててんぐのこみちに入ります。大雄山最乗寺までの約3キロメートルにわたって続くこの参道は、緩やかな起伏のある道。春にはシャガの花が咲き乱れ、6月には約1万株といわれるアジサイの花が沿道の両脇に咲き、参拝者の目を楽しませています。
大雄山最乗寺の天狗伝説にちなんで名づけられたこの道は、スギの樹皮を固めて舗装されているため表面が柔らかく、歩いても足に負担がかからないように工夫されています。時折階段を上ったりしながら少しずつ最乗寺に近づいていきます。
ここにある杉並木は樹齢およそ450年から600年を超えるといわれ、神奈川県の天然記念物にも指定されています。最乗寺に到着するまでの間、こみちの両側、そして平行して走る車道の両側でも満開のアジサイが参拝者をやさしく迎えています。